銀行ノルマ達成のための計画の立て方

4月に入り、多くの企業は新たな年度を迎えたかと思います。

我々銀行員も、今月から新しい期が始まり

ノルマもめでたくリセットでございます笑

 

さて今回は、営業職の皆さんに向け

ノルマをいかに達成するか、その計画の立て方についてご紹介いたします。

銀行員的な考え方にはなりますが、根本は同じです。

では行ってみましょう!

目標と評価基準、期間を確認

目標の確認

まず、期初に与えられた目標・ノルマを確認します。

私の銀行の場合で例えていきます。

 ①新規開拓数・・・・・・・・・3件

 ②法人融資金額・・・・・・・・1億

 ③住宅ローン融資金額・・・・・1億

 ④個人消費性融資金額・・・・・2,000万

 ⑤運用商品販売手数料・・・・・100万

 ⑥積立預金・カード契約件数・・10件

 ⑦企業紹介件数・・・・・・・・5件

評価基準の確認

次に、各目標は「何をすれば”獲得”となるのか」を確認します。

項目名から、その内容が直感的にわかるものは確認不要です。

わかりにくい項目を確認しておきましょう。

例でいくなら

 ⑤運用商品販売手数料・・・・何を売ったら何%入るのか、手数料が入らないのはどんな商品か

 ⑦企業紹介件数・・・・・・・企業紹介とは何か、一社に対し何社紹介しても良いのか、紹介するだけで良いのか

このあたりは内容が曖昧なのでしっかり確認します。

せっかく契約を取ってきたのに

「手数料にカウントされない商品だった」

「思ったよりポイントが低かった」

なんてことがあると非効率な上に、テンションも下がってしまいますからね。

期間の確認

ノルマを達成しなければならない期間です。

基本的には期末までの1年間、あるいは半年間という企業が多いのではないでしょうか。

目標達成のスケジュールを決定

次に、各目標を達成するための達成スケジュールを決めます。

期の始まりが4月、終わりが9月の場合の例です。

項目 合計 4月 5月 6月 7月 8月 9月
新規開拓数 3      
法人融資額 10,000 2,000 2,000 2,000 2,000 2,000  
住宅L融資額 10,000 2,000 2,000 2,000 2,000 2,000  
個人融資額 2,000 400 400 400 400 400  
販売手数料 100 20 20 20 20 20  
積立・カード 10 5 5        
企業紹介数 5 1 1 1 1 1  

毎月いくら獲得したら達成するかを簡単に表にします。

獲得できることがあらかじめ決まっている場合を除けば

基本的に先のことはわからないと思いますので、均等に割り振ってOKです。

この際のコツは、もし期間が6ヶ月なら

5ヶ月目で達成できるような目標スケジュールにする

ということです。

理由は「予定は崩れるもの」だからです。

6ヶ月で達成するスケジュールを組むと、ほとんどの人が予定がずれ込んで達成できなくなります。

目標は立てることは簡単ですが、「こなしていく」ということは思った1.5倍くらい難しいと考えてOK。

そして、5ヶ月で本当に達成するつもりで動くこと。

優先順位の決定

経験上、優先順位の付け方が最も重要です。

優先順位の決め方は「期の序盤、中盤、終盤」に分け、いつから取り掛かるかを決めます。

序盤(4〜5月)

苦手なノルマ、契約までに時間がかかるノルマ、最も得意なノルマ

 

序盤は活動で最も重要な時期です。

まずは当然ながら、契約までに時間のかかってしまう長期戦のノルマを優先的に開始します。

一方で、最も得意とするノルマもこの時期に開始します。

得意なノルマはいつでも取れるんだから、もっと後でもいいのでは?

と思うかもしれませんが、序盤の方が良いです。

 

得意なノルマを序盤に入れ、序盤に獲得が続くことでモチベーションを上げることができる点

そしてノルマは項目ごとさっさと終わらせていく方が効率的だという点

 

の2つが理由です。

難しいノルマを序盤に取り組むと、獲得がなかなかできずメンタル的にしんどくなりがちです。

そこで獲得しやすいものを混ぜ、日々のテンションが下がらないようにします。

もちろん、対外的にも「あの子は4月から獲得ができている」というイメージを与えることも重要です。

同じ契約成立でも

4月に獲得するのと9月に獲得するのでは評価が全く違います。

 

4月なら「早期から順調だな、計画的な活動ができている」

9月なら「ぎりぎりだったな、今期は苦戦したな」

 

こんな印象。

そして、得意なノルマはさっさと終わらせる。

今回7項目のノルマがありますが、これを9月まで引きずると項目が広すぎて活動内容も分散してしまいます。

これを防止するために、できる項目は集中的に活動しすぐに終わらせて、残りの項目に注力する。

敵の数は少ない方がいいってことです。

中盤(6〜7月)

終盤で取り組むノルマ以外のノルマ

 

全ての項目を全般的に取り組む時期です。

「終盤」の項目を除き、全てを活動します。

終盤(8〜9月)

簡単でいつでも獲得できるノルマ

 

これは「序盤」の得意ノルマとは異なり

誰がやるにも簡単な「いわゆる雑用的なノルマ」です。

これは序盤の営業時間を割くにはもったいない項目ですので

ノルマ項目が少なくなった後半に持ってきて、1ヶ月程度の短期間で一気に取り組みます。

 

これは私にあった決め方です。

あなたはあなたのやり方で大丈夫ですが、わからないならこの分け方を参考にしてください。

1日の活動量・内容を決定

さっきの優先順位を使って、今度は1日の活動内容をおおまかに決定します。

例えば「序盤」の4月の場合。

該当するノルマは「苦手・時間がかかるノルマ」「最も得意なノルマ」ですが

これだけではなく、他の項目も当然加えます。

該当ノルマの比率を高めにして、他の時間で残りのノルマをちりばめていく感じですね。

では苦手ノルマ=個人消費性融資

  得意ノルマ=法人融資

として考えてみます。

 

<4月1日活動>

 9:00〜12:00  法人融資営業

 12:00〜13:00 休憩・社内作業

 13:00〜15:00 個人融資営業

 15:00〜16:00 運用営業

 16:00〜17:00 住宅ローン営業

 

ざっくりこのような感じ。

1日の活動時間の中で、苦手ノルマ・得意ノルマの比率を高めた内容です。

この割合(時間帯は自由に変えていく)で2ヶ月活動していきます。

何よりも時間の割合が重要です。

決めた活動量は必ず守る

活動を決めた以上、守って欲しいのが活動量。

面談できたかどうか

良い交渉ができたかどうか

というのも重要ではありますが

最も重要なのは「営業すると決めた先に営業に行く」こと。

これは「自分がやると決めたことをちゃんとやった」という自己意識を高めるためのものです。

 

自分は獲得が停滞していた時期が何度かありましたが

その時の悪い傾向として

「5時近くなってまだ行っていない先があった時、不在だったことにして終わらせていた」

なんてことがありました。

これをやると、くせになるんですね。

不在にした方が楽ですから。

 

でもそうなると毎日の活動の中で「時間がなくなったら不在にしたらいい」

みたいな意識が出てき始めます。

こうなると、他の活動すらも面倒に感じるようになっていきます。

 

営業というのは不思議なんですが

モチベーションを高く活動すればするほど楽になり

サボって楽をしてやろうとすればするほど、どんどんしんどくなります。

経験上、営業は勢いをつけてどんどん回っていくことで

テンションを維持したまま一人目、二人目、三人目・・・・と加速していくことができます。

 

この加速感を維持するのが「活動量」を守ること。

毎日の活動量はあまり変動させず、決めたところはとりあえず訪問する。

これだけです。

もう一つの営業の鉄則として

「がんばれば何かしら成果は出る」というのがあります。

これは本当です。

センスも重要なので、大きな獲得にはつながらない場合もあるでしょうが

成果は何かでます。

そして、営業プロセスも評価してもらうことができます。

がんばる、というのは効果的な営業手法なんですね。

イレギュラー、トラブル、ミスは即対応

こうした計画をたて、計画的に活動を開始したものの

毎日活動していると必ず「ミス」や「トラブル」が舞い込んできます。

この時、計画・活動リズムが大きく崩れてしまい

やる気が一気になくなってしまうということが起こりがちです。

 

この時の対処方法としては

「絶対に当日着手・返答(解決でなくてよい)」

を守ってみてください。

例えば本日もらった伝票にミスがあって訂正が必要となった。

しかしその顧客は2時間かかる遠方に在住している。

この場合、多くの方は「次の面談約束の日まで伝票を持っておく」という対応をしがちですが

これは×です。即日会いに行ってください。

理由としては

 

 修正できていない不備伝票が何日も保留されていることで、処理担当者や上席に迷惑をかける

 監査等のチェックが入り、処理不備を指摘されるリスクがある

 後回しの癖がつく

 

の3点。

不安材料はすぐに解消し、次の日に気持ちよく活動を開始できるようにすることが重要ということです。

 

難しい相談を受けた場合も同様です。

忙しい毎日の中、面倒な相談を受けることがあります(しかも何の獲得にもならないようなこと)。

この時も後回しにしがちですが、そういったものほど即対応してください。

質問を受けたら手を止めて、すぐに調べ、返答できるまで資料を準備する。

すぐに返答し、顧客の反応を待つ。

 

こうすることで得られるメリットは

 

 即対応で顧客に不満を感じさせないためクレームやトラブルを防ぐ

 すばやく対応する能力が磨かれる

 質問された内容を忘れないうちに解消できる

 

特に3つ目が重要です。

質問された内容は、難しければ難しいほど内容も複雑です。

その質問を2〜3日放置すると、多くの内容を忘れたり、ニュアンスを間違えたりしてしまったりします。

そして、忘れてしまった内容を聞き直すこともしにくくなるので、ますます手がつけられなくなります。

対応は最速で。

好感を得ることで、思わぬ案件を得ることができることもありますよ。

 


以上、ノルマ達成までの計画づくり、活動、トラブル時の対応を紹介してみました。

おおまかな方針を理解し、4月からノルマ開始のみなさん

がんばってください!(俺もや)

 

それでは。

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